4日目:ウィーンの街並み
お久しぶりです。
何かに悩むと、とりあえず文章を狂ったように打ち続ける私です。
今の悩みはあれです、配属先のことです。今日はじめて配属先へ行くのですが、まー怖くて仕方ない。
まず同期がいるのか? いても全然気が合わないんじゃないか? 上司が嫌な人じゃないか? etcetc……
悩んでも仕方ないよ!って励まされましたが、無理!
わかりますよ? 悩んだところで、同期や上司が変わらないことくらい。だったら、さっさと寝て明日に備えたほうが建設的じゃないか? ……なんてわかってるさ!!
ただ人間の心なんて、正論で割り切れるほど簡単じゃないわけですね。
ウダウダ言ってても仕方ないので、いってみましょう。一か月前に行ったヨーロッパ旅行記の続きです!
ランチを食べた後は、王宮の中へ行きました。
ハプスブルク家の歴代皇帝がすんでいた王宮。
とにかく大きいです。新王宮や旧王宮と分かれており、なんかいっぱい博物館が入っています(曖昧)
私たちが行ったのは旧王宮!
皇帝フランツヨーゼフ1世と皇妃エリザベートの部屋が公開されています。
あまりピンとこない方がいらっしゃるかもしれません。世界史の参考書だったら赤シートで隠せるレベルの知名度の二人です。分かりづらい?
入り口でチケットを購入します。大人12.50ユーロ。学生だと11.50ユーロです。
日本の学生証でチケットを購入できたことに軽く感動していました。友人は惜しくも学生証を忘れてしまったので、運転免許証で購入しようとしてました。
買えませんでした。そりゃそうだ。
日本語ガイドの音声機を借り、最初は銀器コレクションを参ります。博物館の中に番号が書いてあるため、その番号を打ち込むとガイドしてくれる仕組みです。
ふざけて156番と押したら、なんとガイドが流れました。
え、何番まであるの?
冷や汗をかきながら回っていきます。
銀器コレクションは昔の人たちが使用していた食器などが飾っております。
前にシェーブルン宮殿についてのブログを書いたので、マリアテレジア関連の食器を一つ紹介。
ヨーゼフ1世がマリアテレジアとの仲直りのために送られた食器です。
…メモにはそう書いてあるんですが、ヨーゼフ1世ってエリザベートの夫だよな…。フランツ1世と間違えた可能性ありまっせ。
まぁとりあえず、緑色のリボンのような柄がかわいらしいですよね(流した)
ほかに色々な折り方がされているナプキンや…
一瞬「かわいい!」と思いますがよく見たら怖い食器などがありました。
このあと行くシシィミュージアムがあほみたいに長いので、ここは手短にいきます。
本当に長いんですよ!面白いんですけどね!FF3のラスボスまでの道のりを思い出しました。あっちはセーブもできないからね!
しかもシシィの方は写真撮影禁止のため、ここはすべて文章のみになります。え、需要あるよね?読んでくれるって信じているからね??
シシィとはエリザベートの愛称です。
ヨーゼフ1世は彼女のお姉さんお見合いするのですが、妹のエリザベートに一目ぼれしてしまいます。その時のエリザベートの年齢、15歳です。
ロリコンか。
皇帝ロリコンなのかーと思いましたが、日本にも某源氏さんがいましたね。垣間見たあとに12歳の女の子を嫁にしようとしてましたね。ロリのゆめみし。
そのまま結婚した二人ですが、エリザベートの負担は大きなものでした。今まではのびのびと育てられたのに、急にはじまった王宮生活…彼女の心が闇に包まれていきます。
自分の産んだ子供とも満足に会うこともできず、やがて彼女の興味は自分のみに向けられていきます。自分の美を異常なまでに追求し、美貌を維持しました。
夫との溝も深くなり、国から逃げるように旅に明け暮れる毎日が続きます。
そして1898年、暗殺され61年の生涯を閉じました。
うん、マーガレットとかに載ってそう。
なかよし、りぼんじゃないよね。もう少し大人向けのマーガレットあたりに載ってそうな物語ですよね。中学生の時に初めて読んだ時のことを今でも覚えています。「Deep Love」ってご存知ですか皆さん。携帯小説の。風俗嬢、リスカ、救いようがない展開…とても怖かったです。戦慄しました。
ちなみに高校生の時には「あ、携帯小説って定型文なんだ」と学ぶことができました。「不治の病」と「恋人の死」は『携帯小説試験』によく出てきますね。だいたい不治の病ってなんだよ、病名言えよ病名を。
話がずれました。
ちなみにシシィは美貌を維持するために様々な努力をしていたそうです。
その1 運動
彼女の部屋には運動器具がとりつけていました。現代から見たらもちろん簡易的なものですが。ほかの貴族たちはなぜそのようなことをするのか理解できなかったそうです。
その2 トリートメント
卵の黄身とコンニャクを合わせたものが彼女のトリートメントだったそうです。誰かやってみてください。私はやりません。
その3 パック
羊の生肉を頬にのせ、そのまま一晩♡
いやそれ絶対くさいだろ、というツッコミは私がしたので大丈夫です。
「え、大丈夫? 湿疹とか出てない?」
と不安になりましたが、彼女の思惑通り現代まで美女として語られてますよね。よかったよかった。
私が一番テンションがあがったのはドレスのところです。
エリザベートが着用していたドレスが飾られていたのですが、本当に美しかった。「星のドレス」って名前まで素敵すぎる。
着てみたいな〜と思いましたが、鏡見てやめました。ぜんぜん痩せないんだけど、なにこれ? 不治の病?
こんな素敵なドレスを持っているにも関わらず、彼女はある時から黒のドレスしか着用しなくなります。
理由は息子の自殺。
悲しみに暮れた彼女は、喪服のようなドレスしか着なくなります。それほどまでに彼女の悲しみは深いものだったのでしょう。
どうでもいいですが、先ほど間違えて押した156番はドレスについてでした。ガイドマップには所要時間90分と書かれていますが、この時点で2時間くらい経ってます。
最後の話にしましょう。
最後はヨーゼフについてです。
ヨーゼフは職務を黙々とこなしたそうです。国民の責任を一身に受け、それに応えようと努力した彼は、国民にも愛されていました。彼の仕事机には、エリザベートや子供の写真が飾られています。
反対にエリザベートの部屋には、子供や好きな詩人の写真が飾られていました。ヨーゼフの写真は一枚もありません。
夫婦間の溝が感じられる話ですね。
こういう話って好きなんですよね。見目麗しい男女が結婚したけれど、片方はこよなく愛しているのに、片方は愛の欠片さえも抱いていない話。
しかし思い続ける内に、片方の心も徐々に動かされ……最終的にハッピーエンドみたいな話。
ちなみにこの2人は特にそういう話はありませんでした。現実の愛なんてそんなものですね。
シシィ展についてはここで終わりたいと思います。決して幸福な人生ではなかったかもしれませんが、国民から本当に愛された人なんだと感じました。2時間近くかけても完全に回りきれないんだもの。
私の伝記とかA4のコピー用紙2枚くらいで足りるのに。こう比べると、彼女がいかに愛されていたか分かると思います。分からない方はすみません。
オーバーヒート寸前の頭で、シシィ展をあとにします。情報量過多でパンクしそうです。糖分をとりましょう。
おやつの時間だよ!
1日前にも家族宛にザッハトルテを購入しました。今日いくところは、また別の場所です。昨日と今日いく2店舗は裁判を起こしたことがあります。内容は「本物のザッハトルテはどちらか」。え? 勝敗ってどうやって決めるの?
ちなみに1日前に買ったのが勝利した場所、今から行くところが負けた店です。それではれっつごー!
DEMELというお店です。
入口が混み合い、繁盛しております。さすがザッハトルテで裁判を起こすカフェやで…!
頼み方としては、入口でケーキを注文し、席へ行くスタイルです。ここでチーズケーキを頼んだら面白かったんですけどね。普通にザッハトルテを頼みました。
30分弱待ったあと、席に案内されました。白を基調とした清潔な店内。ザッハトルテの他に、ホイップクリームを追加します。
来ました!敗訴したザッハトルテ!←
濃厚なチョコレートと、しっとりとしたスポンジ……贅沢な一品でした。
チョコが本当においしい。かための食感のあとに、口の中に広がる濃厚な味……周りのチョコだけで売ってほしい。
追加のホイップクリームも合う!ほとんど甘さはありません。ケーキだけだと重すぎるのですが、ホイップクリームがあるおかげでぺろりと食べられちゃいます。
いやあ、本当においしかった!
元気になったので、教会へいきます。
ペーター教会へ行きました。
大きな通りから外れた場所にある、こじんまりとした教会です。教会の見学にはもう慣れたものです。静かに、音をたてぬよう入っていきます。
小さな教会でした。造りも今まで見てきた教会と同じですし、描かれた絵もとりたて特別ものではありません。
けど気づいたら、泣いてました。
何が私をそうさせたのかは分かりません。ただ圧倒されました。凛とした静かな美しさだけが、そこに存在していました。息をのんで、ただ佇みます。
教会から出たあとも友人に、感動を語りながら歩いていきます。
次の目的地は、墓のオンパレードです。
カプツィナー教会
ありとあらゆる人の墓が置いてあります。みるからに怖い。
薄暗い地下を歩いていきます。そんなに寒くないのに、どこか鳥肌がたってしまいました。
最初は歴史に名が残らない人たちの墓が並んでいます。このへんはよくみる棺桶です。心霊写真が怖くて、あまり撮っていません。
しばらく進んでいくと、巨大なオブジェがありました。なんでこんなとこに…と思い、よく見たら墓でした。
マリアテレジアのお墓です。天使や花など様々なモチーフをこれでもかと詰め込んだ墓が、柔らかな光を浴びております。
心霊写真が怖いとか生ぬるいことを言ってましたが、これは撮らない方が失礼だろうと思い撮りました。
他にもシシィやヨーゼフのお墓が並んで置いてありました。天国では仲良く幸せに暮らしているといいですね……
面白かったのですが、なんだかずっと悪寒を感じてました。風邪の時みたいなものではなく、心臓の裏に虫が這っているような、ぞわぞわしたものです。
観光地はある程度回れたので、ウィーンの街をぶらぶらします。
ウィーンって有名ですし、さぞかし綺麗な街並みが広がってると思ってました。
もちろん建物1つ1つの造りは荘厳ですし、美しいとも思います。が! なんだろ、この原宿感……
発展している街だから仕方ないと思うんですが、広告が多いんですよね。いたるところに貼ってある。お金のため、というのはわかります。新宿とか、広告で埋め尽くされてますし。過激なものがない分、まだマシな方でしょう。そのため間をとって原宿にしました。
結論:発展すればするほど、町並みは汚くなる。
広告やゴミの問題がどうしても出てきてしまいますしね。
まあなにはともあれ、ウィーンを楽しみつくした1日でした。
勉強したり、泣いたり、突っ込んだりと、いろいろと忙い1日でした。
ホテル帰ってからは、昨日買ったマカロンを食べ、ワインを飲みました。友人は酒盛り中に靴下を洗濯するし、私は布団でごろごろと転がってるしで、「少しは落ち着けよ」と突っ込まれるような夜を過ごしました。
マカロンは巨大でした。かわいこぶるわけではないですが、マカロンって本当においしいですよね! マカロンタワーに埋もれて人生を終えたい。
ほろよい気分でそのまま就寝です。
書いてて気づいたけど、夜の10時にマカロン食べてたの私……